映画『裏切りのサーカス』は、イギリスで週末興行収入が3週連続1位となったス2011年公開のイギリス・フランス・ドイツが合作したスパイ映画です。
ジョン・ル・カレの1974年の小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』が原作となっています。
実は、ジョン・ル・カレは実際にMI6のスパイだったそうです。だから彼の小説は、経験に基づいたリアルな描写となっているのですね。
この記事では、映画のあらすじ、感想、映画のキャストと音楽を紹介しています。
謎解きが結構難しい作品のなので、ぜひ、チャレンジして見てください。
『裏切りのサーカス』のあらすじと感想
東西冷戦の真実
東西冷戦時代、イギリスの秘密情報部(西陣営側)である「サーカス」と、ソ連の情報部(東陣営側)の間では熾烈な諜報戦が続いていました。
そんな中、サーカスでは情報漏洩が疑われる失敗が相次ぎ、長官のコントロールはサーカス内に、ソ連側のスパイ「もぐら」が潜り込んでいると疑っていました。
そこで、サーカスのスパイであるジム・プリドーをハンガリーに送り込みましたが、作戦は失敗し彼は撃たれてしまいます。
主人公のスパイ、ジョージ・スマイリーはサーカスを引退させられてしまいましたが、「もぐら」を見つけ出すという重大任務が下されます。
ターゲットは組織幹部の4人。過去の記録を遡って証言を集め、「もぐら」を追いかけます。
最後ラストの結末
ジョージは、コントロールが目星をつけていた5人の幹部に辿り着きます。
コントロールはそれぞれに、テイラー、ティンカー、プアマン、ベガマン、ソルジャーといった愛称をつけていました。
もぐらは動きを察知したリッキー・ターをもぐらであるように見せます。
しかしジョージはそれを見抜き、さらに探っていくと、死んだと思われていたプリドーが生きている事が判明します。
プリドーは拷問にかけられて、自分の知っていることを全て話していたのです。
そして、プリドーはプアマンの助けによって逃げ出して、現在は教師をしていました。
さらにジョージは、カーラという人物がサーカスを利用していることを突き止めます。
ジョージは、とうとう、「もぐら」が5人の幹部の中のテイラーことビル・ヘイドンである事を突き止めます。
そして、ビルを刑務所に移送するべく準備を進めていたとき、ビルはプリドーによって射殺されてしまうのです。
このようにして事件は終結し、ジョージはサーカスの新たな長官として就任したのでした。
『裏切りのサーカス』の感想
一度観ただけで全てを理解するのは難しい作品ですね。
正直よくわからないままストーリーが進んでいき、終わりました。
後から調べてみて色々とわかってきましたが、あえてわかりづらくしているようです。
視聴者に「謎解き」をさせようとしているのではないかと思いました。
映画のキャスト
アカデミー賞にもノミネート
主人公のジョージ・スマイリーを演じたのは、ゲイリー・オールドマンです。この作品で、アカデミー主演男優賞初ノミネートを果たしました。
初老であり、「もぐら」を追っている所や知的な雰囲気が、日本のドラマ、「相棒」の水谷豊を彷彿させる俳優さんだなぁと思いました。
「レオン」や「フィフス・エレメント」「ハリー・ポッター」や、「ダークナイト」にも出演しています。
ジム・プリドーを演じたのは、マーク・ストロングです。
少し切ない表情をしていて、複雑な状況に立たされるジム・プリドー役が合っていました。「シャーロック・ホームズ」にも出演しています。
Amazonプライム無料お試し登録映画の音楽と歌手
フリオ・イグレシアスのエンディング
映画の最後に流れる、物哀しいエンディングソングは『La Mer(ラ・メール)』という曲で、スペイン出身の歌手フリオ・イグレシアスが歌っています。
フランス語の歌詞では海に対する果てしない憧憬を、英語の歌詞では会えない恋人への切ない気持ちを表現しています。
ジム・プリドーと「もぐら」であるビル・ヘイドンの愛、スマイリーの、ビル・ヘイドンと不倫していた妻、アンへの愛など、登場人物たちの複雑で、切ない気持ちがマッチしている曲です。