映画「恋の罪」は2011年公開の日本映画です。
監督は園子温、女刑事、准教授、理想的な主婦という3人の女たちの行き着く果て、誰も見たことのない壮絶な愛の地獄を描きます。
そう言ったこととは無縁な女性だと思っていても、落ちる時は落ちるという恐怖が凄まじい作品です。
温故監督の家賃三部作の第2作目になり、実際の未解決事件「東電OL殺人事件」から着想を得て作られた作品だということです。
この記事では、映画のあらすじ、キャスト、家賃三部作のことなどを紹介しています。
ぜひあわせてご覧ください。
恋の罪の映画のあらすじ
どこまでも救いようのない愛の地獄
どしゃぶりの雨が降りしきる中、ラブホテル街にぽつんと建っているアパートのなかで女性の死体が発見されます。
その事件を担当した女刑事・和子(水野美紀)は、仕事と幸せな家庭を持地ながら、ずるずると、愛人との関係を断てないでいたのです。
この謎の猟奇殺人事件の捜査を進めるうちに、大学のエリート助教授・美津子(冨樫真)や、人気小説家を夫に持つ清楚で献身的な主婦である・いずみ(神楽坂恵)の秘密を知ることになります。
果たして、事件の裏に浮かび上がる真実とは何か。
3人の女たちが行き着くのは、誰も観たことのない愛の地獄でした。
ラストの結末
いずみも美津子も魔女っ子クラブというデリヘル事務所に所属していました。
ある日、いずみは、美津子が客として夫と性行為をしていることを知ります。
嫉妬を隠せないいずみは、憎悪を増幅させていきます。そんないずみに美津子は父親を男として愛していたことを告白します。
そして、いずみに、殺してと美津子に迫り、いずみは美津子を殺してしまいます。いずみに美津子の首を絞めるよう唆したのは美津子の母だったのです。
さらに、その遺体を切り取ってしまったのです。それからも、いずみはかつての美津子のように、夜の街に立ち続けていました。
捜査が進む中で、美津子の母は自殺します。
ある朝、ゴミ出しのために無我夢中でゴミ収集車を追いかけている和子は、気づくと円山町の廃墟のアパートの前に一人佇んでいました。
恋の罪のキャスト
おそるべき演技力
・菊池いずみ(神楽坂恵)
1981年生まれ、日本の女優、元グラビアアイドルです。岡山県出身で月の石所属。映画製作会社シオンプロダクション社長だそうです。
・尾沢美津子(冨樫真)
1973年生まれ、日本の女優。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻修了。
・吉田和子(水野美紀)
1974年生まれ、日本の女優。 出身は三重県。オフィス・モレ所属です。夫は俳優兼イラストレーターの唐橋充だそうです。
・ショウジ(児嶋一哉)
1972年生まれ、日本の男性お笑いタレント、俳優、プロ雀士(日本プロ麻雀協会所属)、YouTuber。 東京都出身。プロダクション人力舎所属。
・菊池由紀夫(津田寛治)
1965年生まれ、日本の俳優。ラ・セッテ所属。
Amazonプライム無料お試し登録家賃三部作とは
園子温監督の作品を有名にした
3部作の1作目は『冷たい熱帯魚』です。
2作目が今回紹介している『恋の罪』です。これはR18指定でした。
そして、3作目は『ヒミズ』です。
着想を得た実話
東電OL殺人事件とは
東電OL殺人事件(東京電力女性社員殺害事件とも言います)は、1997年(平成9年)3月9日の未明に、当時東京電力の幹部社員だった女性が、渋谷区円山町のアパートで殺害された未解決事件です。
はじめ、ネパール人被疑者が犯人として逮捕され、有罪判決を受けましたが、刑務所に収監されたのちに冤罪と認定されました。
その後、刑務所から釈放され、無罪判決を得たのです。
結局、犯人は見つからず、未解決のままになっています。
この事件で話題になったのは、被害者女性が、慶應義塾大学経済学部を卒業したあと、東京電力に初の女性総合職として入社したれっきとした社員でした。
女性は未婚でしたが、のちの捜査で、会社を退勤後、円山町付近の路上で客を勧誘して売春を行っていたということが判明したというのです。
このように、被害者が、昼間は大企業の幹部社員、夜は娼婦と二つの別の顔を持っていたことがメディアで取り上げられて話題になり、プライバシーの問題になったのです。