映画『グッドフェローズ』 は、1990年公開のアメリカ合衆国の犯罪ノンフィクション作品です。
原作はニコラス・ピレッジのノンフィクション『グッドフェローズ』です。
1955年〜1980年にかけてのニューヨーク・マフィア界で生きた、ヘンリー・ヒルという実在の男を題材とした作品です。
本作の成功を受け、同じくスコセッシ監督、デ・ニーロ出演、ピレッジ原作で『カジノ』が1995年に製作されました。
スコセッシは同じく「モブ・マフィアもの」の『ディパーテッド』を2006年に製作しています。
映画のあらすじ
マフィアのヘンリー
ニューヨークの下町ブルックリンで生まれたヘンリーは、幼い頃からマフィアに憧れて育ちました。
地元を牛耳るポーリーの下で働き始めた彼は、兄貴分のジミーや野心旺盛なトミーらと犯罪を重ね、組織内での地位を高めていきました。
ヘンリーはカレンと出会い、恋に落ちた2人は結婚しました。
カレンはマフィアの妻という立場に戸惑っていましたが、すぐに慣れていきます。
ヘンリーに愛人がいることがわかったカレンは激怒し、寝ているヘンリーに銃口を向け、怒ったヘンリーは家を出ました。
カレンはポーリーやジミーに泣きつき、ヘンリーは帰るように説得されカレンと寄りを戻しました。
1978年、一味はケネディ国際空港を襲撃し600万ドルの強奪に成功しました。FBIの捜査の手が迫る中、ジミーらは口封じのため事件の関係者を次々と殺害していきました。
最後ラストの結末
麻薬中毒になっていたヘンリーは警察に狙われ、ついに逮捕されました。
保釈されたヘンリーは身の危険を感じており、ポーリーに助けを求めましたが縁を切られてしまいました。
ジミーに殺されることを確信したヘンリーは、掟を破り警察の保護下に入って生き残る道を選び、裁判でジミーとポーリーの罪を証言しました。
足を洗ったヘンリーは、警察の保護のもと退屈な日々を送りました。
名演を繰り広げる俳優
キャスト
レイ・リオッタ
誕生日1954年12月18日
出身アメリカ/ニュージャージー州
主人公のヘンリー・ヒル役を演じたのはレイ・リオッタです。
米マイアミ大学で演技を学び、学生劇にも多数出演しました。
卒業後、1978〜1981年「Another World」をはじめ、TVシリーズで注目されました。
1983年「The Lonely Lady」で映画デビューを果たし、「サムシング・ワイルド」で人気者になりました。
1989年「フィールド・オブ・ドリームス」を経て、1990年に本作、マーティン・スコセッシ監督作「グッドフェローズ」で主人公を演じました。
1992年「不法侵入」や「乱気流 タービュランス」では凶暴な殺人者を怪演しました。1994年、TVシリーズ「ER 緊急救命室」ではエミー賞ドラマシリーズ部門のゲスト男優賞を受賞しました。
2001年、映画「ハンニバル」「ブロウ」に出演し、翌年「NARC ナーク」では初めてプロデュースも手がけました。その他の出演作に2005年「リボルバー」、2012年「ジャッキー・コーガン」などがあります。
ロバート・デ・ニーロ
誕生日:1943年8月17日
出身:アメリカ/ニューヨーク
ジミー役を演じたのはロバート・デニーロです。
2歳のときに芸術家の両親が離婚し、ニューヨークのイタリア人街で母親に育てられました。16歳で高校を退学してステラ・アドラーやリー・ストラスバーグのもとで演技を学び、オフブロードウェイの舞台に立ちました。
60年代後半から映画界でも活動し、ブライアン・デ・パルマ作品などに出演しました。
1973年の「ミーン・ストリート」で監督のマーティン・スコセッシとともに注目を集め、「ゴッドファーザー PART II」でビトー・コルレオーネの青年時代を演じ、アカデミー賞助演男優賞を受賞しました。
再びスコセッシと組んだ「タクシードライバー」で同主演賞にノミネートされ、「レイジング・ブル」で受賞を果たしました。
同作のため体重を27キロ増量するなど、徹底した役作りから「デ・ニーロ・アプローチ」という言葉も生み出されました。
スコセッシとのタッグ作である「グッドフェローズ」「ケープ・フィアー」「カジノ」はいずれも高く評価されました。
2012年には「世界にひとつのプレイブック」で、アカデミー助演男優賞にノミネートされました。
その他の近年の主な出演作は、「マイ・インターン」「ダーティ・グランパ」「ジョーカー」「アイリッシュマン」などです。
1993年に初監督作「ブロンクス物語 愛につつまれた街」を発表し、2006年に監督2作目の「グッド・シェパード」が公開されました。
監督
マーティン・スコセッシ
誕生日1942年11月17日
出身アメリカ/ニューヨーク
シチリア系イタリア移民の家に生まれました。ニューヨークのリトル・イタリーで少年時代を過ごし、ニューヨーク大学で映画を専攻しました。
卒業後は母校の講師を務めながら、様々な映画関係の仕事をこなし、1972年、低予算映画の帝王ロジャー・コーマンがプロデュースした「明日に処刑を…」で商業映画監督デビューを果たしました。
翌年「ミーン・ストリート」が評判となり、1976年「タクシードライバー」でカンヌ映画祭パルムドールを受賞、主演のロバート・デ・ニーロとともにアメリカ映画の新たな世代を代表する存在となりました。
以後、「レイジング・ブル」「キング・オブ・コメディ」「グッドフェローズ」「カジノ」とデ・ニーロとともに傑作を生み出し続けました。
近年のアカデミー賞では、「ギャング・オブ・ニューヨーク」や「アビエイター」で監督賞にノミネートしています。
2006年、香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク「ディパーテッド」で作品賞と監督賞を受賞しました。
自身初の試みだった3D映画「ヒューゴの不思議な発明」でも、アカデミー賞技術部門で5部門を受賞しました。
2013年「ウルフ・オブ・ウォールストリート」では自身の監督作では歴代最高の世界興収を記録しました。
2016年、長年夢だった企画を実現させた遠藤周作原作の「沈黙 サイレンス」などを経て、2019年にはデ・ニーロとの名コンビを復活させ、Netflixオリジナル映画「アイリッシュマン」を発表し、9度目となるアカデミー監督賞にノミネートされました。
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奥さんとの喧嘩のシーン
奥さんが寝ているヘンリーに銃口を突きつけ、ケンカになるシーンは笑ってしまいますね。さすがアメリカなのか、日本の映画やドラマではさすがに無いシーンだと思いました。
ギャング映画でも、普通に恋愛をして結婚をして、浮気をして奥さんに嫉妬されたりするところは普通の恋愛ドラマと同じですね。
ギャングの上司も「奥さんの所に戻れ」など意外とまともなアドバイスをするんだなぁと思いました。(ただ面倒なだけかもしれませんが…。)