映画が先か、小説が先か、楽しみ方は人ぞれぞれでしょう。
しかし、映画は小説で取り上げた場面や設定を全て実現できません。
特に、物語が複雑になればなるほど、映画は分かり易さを求めて、小説とは違ってくるかもしれません。
この記事では、ハリー・ポッターと秘密の部屋で、小説と映画の違いの部分を少し考えて見ました。
設定そのものの違い
無理しても意味のないことも
俳優の特徴にしても、小説で書かれていることと同じとは限らないのです。
例えば、ハーマイオニーが出っ歯、というのが小説の設定も、俳優の演技を重要視すれば、無理があったと言われています。
また、ハリーの目の色も、母親とそっくりという小説の設定もカラコンの不具合で諦めたという話です。
秘密の部屋で際立つ違いの部分
映画は映画と割り切るのも大切
・ケーキを頭からかぶったのは
小説ではケーキを頭から被ったのはハリーになっています。
映画では、メイソン婦人が頭からケーキをかぶったために、商談が壊れたことになっているんですね。
・日本人ゴルファーのジョークとは
小説では、バーノンが「日本人のゴルファーが言ったジョークのオチの部分が台無しになった、と言ってハリーをなじっています。
映画では、この日本人ゴルファーの部分が省略されています。
・ノクターン横丁
ハリーはダイアゴン横丁に行くはずだったのに、呪文を間違えたために純血主義のマルフォイ氏の考え方を知ることになります。
映画ではここは省略されています。
・学校以外では魔法は禁止
小説では、学校以外での魔法は禁止になっているので、空中浮揚の魔法は規則違反です。そのためにハリーが幽閉されます。
映画ではこの部分は省略されています。
・空飛ぶ車での登校
ハリーたちが、ロンの運転する空飛ぶ車で学校に行ったので処罰されます。
映画では、は喝采を浴びて、列車に追いかけられる部分が加わっています。
・本屋でのバトル
マルフォイ氏とウィーズリー氏が取っ組み合いをします。
映画では出てきません。
・ハーマイオニーの右手
ハーマイオニーが図書館で調べた紙を右手に握り締めたまま石になっています。
映画では右手ではなく左手に握り締めています。
・ジャスティン
蛇がジャスティンに向かっていった時、ハリーは手を出すなと蛇に叫んだために、蛇はおとなしくなります。
映画では、逆に、ハリーがしゃべった後に蛇がジャスティンに向かっていくので、ハリーがけしかけたことになっています。
・秘密の部屋の歴史
小説ではハーマイオニーが秘密の部屋についての質問をした相手が魔法史のビンズ先生です。
映画では、魔法史のビンズ先生でなく、変身術のマクゴナガル先生が質問されています。
エンターテインメントの楽しみ方は人それぞれ
不満を言うのは目的が別?
原作の小説は、読む人に、委ねている部分があるのが普通であり、それが魅力でもあります。
読者は、自分でイメージを膨らませることができるので、独自の世界を満喫できるのがいいのです。
それが原作の魅力ではないでしょうか。
ところが、映画になると、視覚が中心なので、ほとんどの情報が伝わってしまい、見ただけだわかるし、場面から伝わってしまうという映画ならではの特徴が生まれます。
これが前提です。そして、原作と映画はそれを良しとして存在しているということを理解すべきかもしれません。
「ハリーポッターと秘密の部屋」については、こちらもご覧ください。